京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻 生活環境科学科目群
京都府立大学 生命環境学部 環境デザイン学科

環境科学専攻は、人の生活が地球規模に至る自然環境の中で成り立っているという認識に基づいて身近な生活環境から自然の生態系まで有機的につながった系である環境を保全して持続的な社会を構築するため、森林、山地保全、木質資源、ランドスケープ、都市計画、建築、住居、デザイン、室内環境、情報科学、数理科学などの多様な専門分野の知識と技術を駆使して研究し、人間を取り巻く多様な環境要素および人間と環境の様々な相互関係を探求できる高度な専門知識を備え、広い視野と応用力を身につけた人材の育成を目指します。

環境科学専攻 博士前期課程/博士後期課程 研究室一覧

本科目群には、「史的住環境・意匠」「都市・建築計画」「建築環境・設備」「建築構造・材料生産」「居住」「インテリアデザイン」「地域・生活デザイン」「ランドスケープ」の専門分野があります。インテリアから住宅・建築・都市・地域に至る幅広い生活環境の創造を目指して教育・研究を行います。

定員数

博士前期課程 30名弱  博士後期課程 10名弱

研究室

8分野 15室

専門種目 教員/研究室 専門分野と主な研究テーマ
史的住環境・意匠学 大場 修 史的住環境学
建築史・住居史・都市史・歴史的町並みに関する研究
河西 立雄 建築意匠学
建築・都市・インテリアの空間デザインに関する研究
都市・建築計画学 宗田 好史 都市計画学
都市計画および都市政策に関する研究
河合 慎介 建築計画学
建築計画・環境行動学・使われ方による平面評価に関する研究
建築環境・設備学 松原 斎樹 建築環境工学
環境心理・生理・行動学および環境共生建築に関する研究
長野 和雄 建築設備学
地域気象と暖冷房利用計画に関する研究、体感温度指標の開発と検証、温熱感覚表現語の意味分析、気候景観研究
建築構造・材料生産学 内田 保博 建築構造学
建築および住居の構造安全性、性能設計および性能評価、構造デザインに関する研究
田淵 敦士 木質構造・材料生産
木質・非木質構造の性能評価・構造デザイン、既存不適格木造住宅の耐震補強に関する研究
居住学 檜谷 美恵子 住生活学
住様式・居住問題・居住管理に関する研究
鈴木 健二 居住システム計画学
住居計画分野における居住システムに関する研究
インテリアデザイン学 佐藤 仁人 インテリア計画学
インテリア計画、建築・インテリアの視環境デザインに関する研究
着任予定 インテリアプロダクト学
インテリアプロダクトに関する研究
地域・生活デザイン学 山川 肇 循環型社会論
持続可能な循環型社会を創るための政策とライフスタイルに関する研究
松田 法子 生活文化・生活美学
都市や農村およびその関係領域の空間形成と構成について、地理・社会・技術・建築・歴史・風景などの諸視角により横断的に考察する研究
ランドスケープ学 福井 亘 ランドスケープ学
都市や都市近郊農村、里地里山における自然環境と人文環境に関する研究・生き物と空間、景観、文化財の調査やデザインに関する研究

 

大場 修 <Profile>

研究室データ

所在 5号館3階

博士後期課程では、日本の温泉町に関する都市史研究をはじめ、中国上海における日本人租界地の形成過程に関する研究、あるいは郡是製絲株式會社の工場群や社宅街を題材とした日本の近代化遺産に関する研究、さらには大正・昭和期の御大礼に伴い下賜された建築物に関する建築史的研究などの学位論文が出されました。
博士前期課程の修士論文も多数ありますが、稲葉家住宅(京丹後市)に関する普請研究は、2006年度日本建築学会優秀修士論文賞の受賞を始め、京都府立大学学長賞(06年度)、ならびに(財)住宅総合研究財団より助成研究選奨を受賞しました。また、丹後地方の沿海集落の空間構成とその形成に関する研究では、都市住宅学会学生論文コンテスト最優秀賞を受賞しています。

フィールドワークを重視する建築史・住宅史の調査研究を通して、現場で発見する力、現地で考え想像する力を身につけ、現在の建築や都市・地域に対して、歴史的視点から成り立ちを読み解き、その特質や価値を明らかにできる確かな目を養ってもらいたいと思います。その力は、単に文化財の保存に留まらず、建築設計やまちづくりに不可欠な資質であると確信しています。

河西 立雄 <Profile>

研究室データ

所在 5号館2階

この研究室の専門分野は、建築・インテリアなどの設計です。
建築を軸に、その内部(インテリア)と外部(ランドスケープや都市)を一体的な環境として捉え、具体的な設計を通して新しいデザインの可能性を提案しています。
特に、テーマ性や設計手法に主眼を置いています。時間や変化を主題としたもの、音の抽象性を主題としたもの、視覚的効果や透明性を主題としたもの、現代美術や写真との関連からテーマを抽出したもの、最小限の空間、木造大架構やリノヴェーションの設計手法など、内容は様々です。

この研究室は、自由な雰囲気を重んじています。自主的な態度でどんどん勉強してもらいたいと思います。受け身では何も得られません。
建築・インテリア・ランドスケープ・都市のデザインに興味のある人を歓迎します。

宗田 好史 <Profile>

研究室データ

所在 5号館3階

人口減少時代に縮小する日本の都市計画の研究を中心に、市民の暮らしの変化をとらえた中心市街地の変遷と再生の研究、京都の町家再生と歴史的都市の景観保全に関する研究、文化遺産と市民の観光行動の研究、また都市農業とスローフード運動の関係に関する研究を続けている。

社会の様々な現象、変化に関心をもち、今起こりつつある変化に柔軟に対応しつつ、市民社会の動きを捉えた仕掛けで、まちづくりを進めることに関心のある学生を求めます。

河合 慎介 <Profile>

研究室データ

所在 5号館3階

行動観察による「使われ方」や生活者視点の研究を基盤としながら、過疎地域における地域医療サービス拠点のあり方に関する研究、医療従事者からみた集中治療室の環境評価、子どもの行動からみた保育コーナーの形成要因、西日本における大災害対策などに取り組んでいます。さらに静岡における家庭医療センター構想にも携わっています。

ゼミは週2回行われ、研究ゼミでは修士論文に向けて研究成果を報告・議論し、文献講読ゼミでは文献の内容を要約・議論します。研究・設計活動にバランスよく携わるため、設計コンペへの応募も奨励しています。研究テーマに興味があり、積極的に議論に参加し、新しいテーマや方法に対し創造的に取り組める人に来て欲しいと思います。

松原 斎樹 <Profile>

研究室データ

所在 5号館2階

  • 居住環境バリアフリー化の視点からみた高齢者の住宅の実態と評価に関する研究
  • 住宅における居住者の熱環境調節の実態に関する研究
  • 住宅におけるエネルギー消費と居住者の意識・住まい方に関する研究
  • 住宅温熱環境と居住者の住まい方の相互関係に関する研究
  • 夏の涼のとり方に影響する要因の考察
    -西日本4地域における実態調査より-
  • 室温,色彩による複合環境の心理評価に関する研究 注意概念による考察
  • 冬季・夏季の住まい方と緑との関連性に関する研究

週2回のゼミを基本にして、研究室全体のテーマと院生・学生の独自テーマを並行して進める。院生に求められるのは、自主的・意欲的な学習態度と、積極的なコミュニケーションの気持ち、高い言語力をめざす意欲。人類にとってよい環境、地球環境に負荷の少ない環境デザインと暮らし方について追求する意欲。

大学院生活は2年目となります。普段はゼミのメンバーと研究について議論し、年に数回、学会で論文を発表しています。学内、学外の様々な関心を 持った方と交流することで視野を広げるよう心がけています。大学院での研究を通して得られるものは、学問的知識だけではありません。自らの疑問に ついて仮説を立てて深く掘り下げるという、とても貴重な経験ができました。今後社会で活かせるように励みたいです。

長野 和雄 <Profile>

研究室データ

所在 5号館2階

博多、松江、奈良と渡り歩いた後、ここ京都にて建築設備学を受け持つことになりました。設備というと全国どこでも同じと思われがちですが、立地する気候が変われば機器の必要性能はもちろん、居住者が求める快適条件も変わります。各地の気候・風土・文化に触れると、気づかされることがたくさんあります。今度は京都です。これまでとはまた違った風土的個性に触れながら、新しい発見を学生とともに追いかけたいと思っています。


大学院は、解決すべき問題の発見から研究計画立案、実施、分析、読解、成果発信、討論まで、学部よりも高度な能力が求められ、プロフェッショナルへ一歩踏み出す場です。頭と身体を動かして、積極的に取り組みましょう。

内田 保博 <Profile>

研究室データ

所在 5号館3階

  • 鉄筋コンクリート柱や鉄骨鉄筋コンクリート柱のせん断破壊に関する研究を行っており、終局せん断耐力式および崩壊せん断耐力式を提案しています。
  • 地震力を受ける鋼骨組の変形能力の評価法について調べています。
  • 鋼構造が地震力をうけるときの損傷の累積を抑制する設計法の提案を行い、損傷の累積を予測する特性曲線を示しました。
  • 建築構造物の性能設計に関する研究を行い、鋼構造の性能設計に適用しました。

ゼミでは、建築構造の専門性を身につけるための基本的な学習から始めます。その後、各研究テーマに応じた文献を読み研究を進め、その成果を発表し検討します。建築構造に興味があり、「ものづくり」が好きな大学院生を求めています。

田淵 敦士 <Profile>

研究室データ

所在 5号館3階

  • 主に、伝統木造建築の設計評価法について研究しています。
  • 継手の力学性能:金輪継手について材料特性と形状が構造的な力学性能にあたえる影響について調べています。
  • 土壁の材料特性:土と藁スサと竹木舞の関係をモデル化し汎用的な土壁評価モデルの構築を目指して研究しています。
  • 文化財建造物の修理や建築材料をどのように資源として循環的に利用していくかについて研究しています。

文献の講読だけでなく、模型作成や実験を通じて現象を考える方針で進めていきます。
失敗を恐れず、新しい経験に挑戦していける意志をもった学生を求めています。

檜谷 美恵子 <Profile>

研究室データ

所在 5号館3階

  • 長期在院精神障碍者の退院後の居住環境及び住居確保の取り組みに関する研究(2009年~現在:博士研究)・・・長期在院精神障害者の退院促進と地域生活の安定化に向けた課題解決を目指して取り組んでいます。
  • 環境共生住宅モデル事業の効果に関する研究-自治体による供給後の運営と居住者による維持管理活動からみた事業評価(2009-2010年:修士研究)・・・環境共生住宅モデル事業の運営の実態やモデル事業が提起した課題を、インタビュー調査等をもとに考察した研究です。

住生活研究室では週1回の定例ゼミに加えて、少人数であることのメリットを活かして、個人単位でも適宜、指導しています。海外の住宅制度、住宅事情に興味をもっている人、住まいづくり・まちづくりに関心のある人、住まい手と居住空間の対応関係など住まいに関する研究をきわめたいという人を求めています。

他大学の建築学科を卒業し、こちらにきてます。住生活学研究室では、住まいに関する身近な問題から、欧米の住宅制度など幅広いテーマを扱っているので、工学部にいたときとはかなり違っていて、最初は少し戸惑いました。来春で大学院の1年目がおわります。この1年間は、授業とゼミ、修士研究の準備にくわえて、2級建築士取得のための勉強やコンペにも挑戦しました。忙しいですが、充実した生活を送っています。

鈴木 健二 <Profile>

研究室データ

所在 4号館3階

2012年の7月に開設された新しい研究室です。高齢者施設や保育施設、児童養護施設など、高齢者や子供を中心とした居住施設に関する研究を行っています。最近(前大学)では以下のような修士論文研究を行いました。①既存高齢者施設の個室ユニット化に関する研究、②廃校の転用と法的規制に関する研究、③保育環境の水準向上に向けた保育所の増改築に関する研究

本研究室のテーマに関心を持っていることに加えて、自ら主体的に調べ、出かけ、考えることのできる学生を希望します。またこの研究室では大学の中に閉じこもるのではなく、現場に出向いて様々な人と関わりながら研究を進めていくことになるので、学外の人とも積極的にコミュニケーションできる、責任感のある人を志望します。

佐藤 仁人 <Profile>

研究室データ

所在 5号館2階

当研究室での修士研究は、建築室内の色彩・照明・素材・窓などのインテリア要素の居住者の意識への影響や、人間の知覚や感情などの心理影響などをテーマとして、心理実験を用いて解明しています。また、現在、研究室で取り組んでいるプロジェクト研究に「建築インテリアの白色化が居住者に及ぼす心理・生理的影響」があります。最近、真っ白になってしまった建築インテリア色彩の影響を脳波や心理指標を使って評価しようとしています。

ゼミは、研究関連文献や英語文献の講読、実験・分析方法の勉強、研究発表を中心に毎週行っています。求める院生像は、好奇心とフレキシビリティのある人、インテリア計画、色彩・照明、デジタル画像・CG、心理・統計などの知識をある程度修得している人といったところでしょうか。

山川 肇 <Profile>

研究室データ

所在 5号館2階

循環型社会の形成に向け、廃棄物の発生抑制を目的として、種々の研究に取り組んでいます。 これまでの修士論文研究では、①ごみ有料化やEPR政策の発生抑制効果の分析、②マイボトル利用の環境負荷削減効果の分析、③中古住宅取引活性化の可能性の検討、等を行っています。

他のテーマも含めた詳細は研究室ホームページをご覧ください。

本研究室では、毎週1回のゼミで、研究の進捗状況を報告し、教員や他の学生と議論しながら、各自で研究を進めていきます。
そのため、自らの研究テーマ以外にも、広く本研究室の研究テーマについて関心を持って、議論に参加する学生を求めています。また自ら関心を持って動き、調べ、考えることを期待しています。

松田 法子 <Profile>

研究室データ

所在 4号館3階

  • 日本あるいは海外の建築−集落−都市を対象に、それらの空間構造・社会構造について調査研究を行っています。
  • 建築−集落−都市それ自身の調査研究とともに、これらが所在する場所の自然条件(地理・地形・地質・気候・植生・地下資源など)や、文化的条件(場所の性格やイメージの生成、風景など)も対象化することで、建築−集落−都市の存在形態に関する、総合的な理解とその深化を目指しています。
  • 本研究室では、活発なフィールドワークと資史料分析を並行して進めていくのが特徴です。よって以下のような学生を求めます。
  • 様々な現地調査(建築・道・水路・街区・集落・都市・地形レベルまでの実測、聞き取り、資史料収集など)とその手法に関心がある人
  • 様々な年代の資史料(地図・絵図・文書・文献・絵画・写真・映像など)の扱いに興味がある人
  • GIS、GPSなど情報系調査ツールとその開発に関心がある人
  • 日本各地、世界各地の様々な集落や都市、土地のありようについて幅広い興味がある人
  • 基本的には楽しく、協調的かつ個性的に研究室活動を進めていける院生を求めます。
福井 亘 <Profile>

研究室データ

所在 4号館2階

院生・学部生の研究は、ランドスケープに関する研究で、都市や近郊農村をフィールドに生態系や景観を研究調査しています。
生態系では、植物園や公園、工場や街路、里地里山をフィールドに鳥などの生き物と緑や人との関係、都市河川の植生と環境、里山管理などの研究をしています。景観では、景観認識や景観要素の可視不可視の関係、阪神淡路大震災の震災復興公園や文化財に関する景観の調査などをしています。また、市民活動や行事などの意識調査、環境保全団体の広報や環境学習の調査研究もあり、国内外でのランドスケープの分野を幅広く調査研究、デザインしています。

この研究室は、ランドスケープの研究をしていますので、人とのコミュニケーションが必須です。次に、フィールド調査が主体ですので活動的な人、ランドスケープやデザイン、造園、景観や動植物が好きなことも重要です。また、調査・研究では、『自己責任(Own risk)』を理解し、危険への対処、実践が出来る人を希望しています。